マルトリートメント(不適切な養育)とは何か。「虐待」だけではない
2026年9月18日 公開 ・ 2026年9月19日 更新 ・ 管理人
この記事は、子どもへの関わりのつらい面を扱います。いま気持ちに余裕がないときは、無理に読まなくても大丈夫です。誰かに話したいときは、児童相談所虐待対応ダイヤル「189」(いちはやく・24時間・通話無料) につながります。
連日の寝不足で余裕がなくなり、SNSで見かける完璧な子育てと比べて落ち込んでしまう夜はありませんか?「虐待」と聞くと、殴る・蹴るといった激しい暴力を思い浮かべるかもしれません。でも、子どもの心と発達に影響する関わりは、それだけではありません。こうした**「子どものためにならない養育」を広くまとめた言葉が、マルトリートメント(不適切な養育)**です。
これは特別な親だけの話ではありません。睡眠不足や心の余裕のなさなど、さまざまな理由から誰にでも起こりえます。大切なのは、自分を責めることではなく、名前を知って、気づけるようにしておくことです。
📊 体罰や暴言によらない子育てへ(こども家庭庁より) 2020年の法改正で、親などによる体罰は禁止されました。こども家庭庁も、体罰や暴言が発達に悪影響を与えうるとして、たたかない・どならない子育てを広める取り組みを進めています。
マルトリートメントに含まれるもの
- 身体的なもの:たたく、強くゆさぶる、長時間立たせる など
- 言葉によるもの:「生まれてこなければよかった」などの人格否定、どなり続ける、きょうだいと比べてけなす
- 無視・放置:話しかけられても応じない状態が続く、必要な世話をしない
- 面前DV:子どもの前で、親どうしが激しくののしり合う・暴力をふるう(心理的虐待にあたります)
- 過干渉・支配:子どもの気持ちを無視して、親の思いどおりに動かそうとし続ける
「やってしまった」と思ったら
一度きつく言ったり手が出そうになっても、それだけで「自分は虐待している」と決めつける必要はありません。ただ、繰り返しそう・止められないと感じたら、早めに相談するタイミングです。
- お住まいのこども家庭センター(子育て世代包括支援センター)/保健センター
- 児童相談所虐待対応ダイヤル「189」
- かかりつけの小児科、産婦人科
相談は、責められる場ではなく、支援につながる入り口です。
まとめ
- マルトリートメント=子どものためにならない養育全般。暴力だけではなく、暴言・無視・面前DVも含む
- 特別な人の話ではなく、余裕のなさから誰にでも起こりうる
- 名前を知っておくと、途中で「これはよくないかも」と気づいて方向を戻せる
- 繰り返しそう・止められないと感じたら、189 や こども家庭センターへ。相談は支援の入り口です
📊 根拠にした情報
書き手と、つくり方
書き手:管理人(身体に障害を負い、家族のために「知っておきたかった育児情報」をまとめている運営者)。 記事はこども家庭庁・厚生労働省・日本小児科学会などの公的情報と、当事者のリアルな声をもとに作成し、公開前に 禁止表現・医療/安全リスク・ガバナンス方針のチェックを通しています。 更新頻度を保つため作成の一部を自動化していますが、方針とチェック基準は管理人が決めています。
※ 本記事は情報提供が目的で、診断や治療にかわるものではありません。気になる症状や不安があるときは、かかりつけ医・お住まいの自治体の相談窓口をご利用ください。記事内のリンクには広告を含む場合があります。
この記事をシェア
あわせて読みたい
子どもを傷つけてしまったと気づいた時、まずどこに相談するか
手が出てしまった。ひどい言葉を言った。止められない気がする。そう気づけたことは、方向を変える力があるということです。責める前に、まず相談できる先をまとめました。
親から愛された実感がないまま、親になった人へ
「こう育てられて嬉しかった」という記憶が薄いと、子どもへの愛し方がわからず不安になります。お手本がないところで育てているのは、それだけでたいへんなこと。学び直していい、という話です。
「されて嫌だったこと」を繰り返しそうになる——世代間連鎖と、その断ち切り方
自分がされて苦しかったはずのことを、気づけば子どもにしている。この「連鎖」は、意志が弱いからではありません。仕組みを知れば、途中で止められます。断ち切ろうとしている人へ。